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設計事務所・設計施工店と語る お取引させていただいている設計・施工業者の皆様にブロック業界や久保田セメント工業に期待することを語っていただきました。

環境計画室 事務所 環境計画室

江尻 宏 様
 
業務内容・連絡先
ランドスケープ 立案・設計
   
〒651-2243
兵庫県神戸市西区井吹台西町4丁目44-1
TEL 078-997-8270
FAX078-997-8271
 
 
公共空間は不変でないといけないんです

環境計画室様
環境計画室様の仕事について
石原: 環境計画室様について教えていただきたいのですが・・・
   
江尻: 私自身は都市環境計画研究所に8年おりまして、30歳で独立しました。メインは「公共空間」のデザインですね。非常に分かりにくい仕事なのですが、土木が橋や道路、建築が建物とするとその間のスペースをデザインするんです。商業空間とは違うので、「さりげないデザイン」が必要になってくるんですね。極端なことを言うと、どこをさわったのかわからないシンプルなデザインを目指しています。
 
石原: なるほど。
 
江尻:

商業空間はね、短いスパンでリニューアルしたりしなければならない。自己主張をして目立たないといけない。時代に合わせて変わらないといけないんですね。しかし、公共空間は「不変」でないといけないんです。周りの建物が変わっても、公園のデザインも一緒に変えることは出来ませんよね。

30年、50年先を見据えたデザインが必要になってきます。だから公共空間は主張しすぎると駄目なんですよ。舞台の背景、その空間に人が入って初めて映えるように作る必要があるんです。それが「さりげないデザイン」なんです。

 
石原: そう言われると非常によく理解できますね。
 
久保田セメント工業との関係
 
石原: 江尻様とは今回の仕事が初めてですよね。
 
江尻: そうですね。前から久保田セメントさんのことはILB等の商品を通して知っていました。今回こちらがイメージした舗装デザインのデジタルシミュレーションをお願いしたのがきっかけでした。非常に分かりやすかったですね。
 
石原: ありがとうございます。
 
江尻: 舗装メーカーが「こんなことも出来るんだ」って見直しましたね。
 
石原: 5〜6年前からデジタルで図面をおこしたりしていました。最初はデザインも何にも知らないところから始めましたから。ILBのフランチャイズという関係から色々と研修させてもらいまして。ここ1〜2年のことなのですが、デザインした社員に採用された場所を見に行かせるようにしています。
 
江尻: 投資だけどとても大切なことですね。現場をみると、図面でイメージしたものとまずスケールが違いますからね。「あ〜この部分はこうなんだ!」って気付くことが多くありますよ。やはりデジタルの環境と実際に見るのとでは違うことが多いですから。現場では具体的に本当に多くのことに気付くと思いますよ。
 
石原: やっぱり現場を見るのは本当に大切だな〜って思いますね〜。口で「現場を見に行け!」と言うのは簡単なんですが、普段の業務に追われて見に行けない事があったりもしますけどね。
 
江尻: 旬な時だからこそ見に行く必要がありますね。頭の中にイメージがあるうちに。時間がたつと状況が変わったりもしますしね。
 
石原: 今回の事例についてなのですが。
 
江尻:

非常にコンパクトだけど、個性的な空間にすることが出来たと思います。自分のコンセプトイメージに近い空間になると思います。3月末に完成ですけど、非常に楽しみですよ。
最初にお話を頂いたときは、シンボルツリーのある街角広場のデザインをして欲しいということでしたが、クライアントの話を聞いているうちに、ここは「地域の方々のかつてあった風景への思い出を大切にデザインしていく場所なんだ」と思いました。そこで「シンボルを置くのではなく、広場全体を地域のシンボルにしましょう」と言う話になったんです。

コンセプトは「お母さんに優しく抱かれている赤ちゃん」のようなイメージ、利用者を優しく包み込むような「まあるい」空間です。(設計図を見ながら)

そこで久保田さんに舗装パターンのデザイン検討をお願いすることになってね。「歩道から広場へ自然に流れ込み、且つ、広場イメージを高めるような舗装をデザインしたい。」という話をしたんですよね。

 
石原: 3パターンほど提案させていただきました。
 
江尻:

本当に完成が待ち遠しいですね。最近はこういうクリエイティブな仕事が非常に少ないんですよ。今回の設計は全て曲線で図面を描くのも大変ですが施工も大変。

最近ものづくりのプロがプロでない気がするんです。ファーストフードの商品と同じで手間暇掛けない方向なので、少し手間がかかると「出来ないかも」ってなっちゃう。向こうは施工のプロ。もっとプライドをもって欲しいんですね。

松本梅公園 新長田駅北地区5号緑地
何と言うのかなぁ〜「図面を受け取った以上、意地でも作ってやる」みたいなプライドが欲しいですよね。本当に自分で出来上がりがわくわくするような仕事に出会うことが少なくなりましたね。でも今回の仕事はクリエイティブな思いを反映させていただく場所だった。
 
石原: 楽しみですよね。
 
江尻: さっきの話じゃないけど、建物なんかも手間隙かけないプレハブ形式のものが多いから、どの家も同じ表情に見えてしまうんですね。その中で街中に今回の広場みたいなものが「ポン」とあれば街並に表情が出て、それだけで街全体が個性的にみえてくるんです。だからとっても今回の完成は楽しみですね。
 
石原: しかし、デザインは本当に難しいですね。
 
江尻: 特に公共はね。そのものがずっと残ってしまうから。ヨーロッパのランドスケープは非常に優れていると言われるんですが、向こうは全てがシンプルなんです。すべてが無駄なく考えて作られている。全く揺ぎ無い。シンプルって言うと日本では「単純」とか言う風に取られちゃうけど、本当のシンプルは全てが考え抜かれているんです。全てが計算されていて、いらない物は全て削ぎ落とされている。だからそれ以上付け加えるデコレーションは必要ないんですね。
 
久保田セメント工業のサービスについて期待すること
 
石原: 今後お付き合いしていく上で弊社に期待することを教えてください。
 
江尻:

久保田さんらしさを出すようにして欲しいですね。デザインなんかでもさりげなさを出したりしてね。そうすることによって、さらに企業イメージがよくなる。さりげなさの中に「久保田さんらしさ」という物を加えていくと「おっ」という感じになりますよね。

商品については舗装材の質感が欲しいですね。まだまだバリエーションが少ないようにおもいます。一つのブロックが一つの色や形じゃない、表情一つひとつが少しずつ違う。全体が面として完成したときに初めてメッセージが伝わるようなブロックが欲しいですね。

 
石原: なるほど、確かにおっしゃられているようなブロックを作っている会社は無いですね。
 
江尻:

でもあれば僕は使いたい。例えば「このブロックの商品イメージを表現するためには最低30u必要です!」なんていう商品があってもいいかなって思います。もちろん需要と供給の問題があるから難しいと思いますけどね。

あと、サイエンス、自然環境に配慮した研究に関しては進んでいると思います。ブロックに保水性があったり、ヒートアイランド現象を軽減する考え方などは大切だと思います。

 
石原: 昨年も色々と実験したのですが、始めた時期が遅くて・・・今年はゴールデンウイーク明けぐらいから準備して、よりいいデータが取れるようにしていきますよ。本日は貴重なお時間並びにご意見を頂きましてありがとうございました。今後もより良いご提案が出来るよう頑張ってまいります。ありがとうございました。